知っておきたい家具用語「ギャッベとキリム」何が違うの?
こんにちは、マルスリビングプロダクツです!
まだまだ暑い日が続きますが、皆様は家の床にラグを敷いていますか?
夏は暑いから何も敷いていないという方もいらっしゃるかもしれませんし、夏はい草素材などのラグを使っている方もいらっしゃるかもしれません。
実は、夏のお住まいにも、ウールのラグは快適性という点でとってもおすすめ!
そこで今回は、遊牧民たちの手仕事で作られるウールラグ、ギャッベとキリムについて解説します。
ギャッベとキリムの違いって一体何?と思ったら、ぜひ読んでみてくださいね◎
ギャッベとキリムの違いは?〜ギャッベについて〜
ギャッベとキリムはどちらも中央アジアの遊牧民たちが作るラグ
「ギャッベ」も「キリム」も、ほとんどの方にとって耳慣れない言葉かもしれません。
わかりやすい言葉を使うなら、ギャッベやキリムはどちらもペルシャ絨毯の一種です。
ペルシャ絨毯は古代ペルシャの芸術や文化を代表する美術工芸品として知られています。複雑な柄や独特の色使いをイメージされる方も多いかもしれません。
中央アジアやトルコ、イランなどで作られてきたペルシャ絨毯。
中でもギャッベとキリムはいずれも素材に羊毛、つまりウールを使っています。
ギャッベとキリムは共通する部分も多いですが、それぞれ違う特徴があります。
ギャッベの特徴
ペルシャ語で「ざっくりとした」「粗い」などの意味を持つギャッベ。
その名前の通り、精緻な模様の絨毯と比べると、目が粗くざっくりとおられているのが特徴です。とはいえ、手仕事で作られていることもあり、大きなものだと数ヶ月以上、制作にかかる貴重なラグです。
また、ギャッベは主にイラン南西部のシーラーズに住むカシュガイ族という遊牧民が織る絨毯で、固い地面の上で生活する彼らが快適に過ごせるよう、ウールの糸でざっくりと厚みを持たせて織られているのも特徴の一つです。
<見た目の特徴>
ギャッベの見た目の特徴は、毛足があり分厚いこと。
また、伝統的な模様などがなく、織る人のイメージ通りに即興的に作られています。
とはいえ、ギャッベの模様には木、羊、ヤギなど身近なものや自然をモチーフにしたものが多く、それぞれに願いや意味が込められています。
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ギャッベの歴史
ギャッベは歴史的にキリムより浅いと言われていますが、16世紀頃にはすでに織られていたことが分かっています。
ただ、自家用に作られているものがほとんど。大切な生活の道具として、使われてきました。
ギャッベの制作方法
ギャッベは横糸を縦糸に一回結んだあと、残りの横糸を切って織っていきます。
この方法で織ることで、ラグの生地に厚みが生まれます。
一般的にギャッベの厚みは1㎝以上のものがほとんどで、中には3㎝以上のものも。
固い地面の上でも快適に過ごせるようにと厚みを持たせているのでしょうね。
ギャッベとキリムの違いは?〜キリムについて〜
アナトリア高原から広がる地域を移動しながら生活する遊牧民により織られてきた織物、キリム。
一言でキリムと言っても、部族や地域ごとに特徴が少しずつ違っています。
また、部屋の中に敷くものとして使用されているだけでなく、食品を入れておく袋として使用したり、さまざまなものを入れておく収納として使ったり、間仕切りに使ったりしてきたことも特徴の一つ。
模様や配色、構成や織り方など、それぞれの家庭の特徴を感じることができますよ。
キリムの見た目の特徴
キリムは各地域で伝統的な模様があるのが特徴です。
美しい色合いや素朴なデザインは織る人のセンスが活かされており、太陽や水、大地や草木など、自然の恵みや、家族の安全、安心を願う気持ちが織り込まれています。
キリムの歴史は古く、今から約9,000年前にさかのぼります。
キリムの制作方法
キリムを結ぶとき、横糸を縦糸に一度結び、残りの横糸をその隣の縦糸に結ぶ方法で織っていきます。
この方法をループ結びと呼び、ギャッベと違い仕上がりが薄いのが特徴です。
グランピングなどで使われることもあるキリム。ラグを気軽に持ち運びたい、模様替えをすることもあるなどという方は、キリムもおすすめのラグ。
ぜひ、お部屋に彩りを添える存在として、遊牧民たちのて仕事で作られるラグを、ご自宅に迎えてみてはいかがでしょうか?
(こんな会社で働きたい!と思った方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。マルスリビングでは、一緒に働く仲間を随時募集しています。)